オウム事件真相究明の会の趣旨について
「オウム事件真相究明の会」とは、一連の事件の真相究明し、再発防止の議論を尽くすための適正な司法手続きを求めるために立ち上げられた会です。
オウム真理教事件関連の死刑囚13人の死刑執行はカウントダウンと言われています。
しかし事件の周辺や背景には、まだ多くの謎や矛盾が残されています。
特に地下鉄サリン事件については、不特定多数の人を殺傷しようとした動機や理由すら、私たちはまだ解明できていません。
動機は事件の根幹であり、これを語れるのは、教祖で弟子たちに事件の指示をしたとされる麻原彰晃一人だけです。
ところが麻原法廷は、被告である麻原が事件についてほぼ語らないままに一審のみで終了しました。語らなかった理由は精神に変調をきたしたからです。
ならば治療して裁判を続ける。そんな当たり前のことすら、この国の司法とメディアと社会は選択しませんでした。
再発防止の観点からも、同じ過ちを犯さないためにも、麻原には真相を語らせなければなりません。
そのためには治療が必要です。治る可能性はあるのです。
このまま刑が執行され、真相解明の道が閉ざされてしまうことに、私たちは反対します。
ーオウム事件真相究明の会 起案文ー
麻原彰晃にほんとうのことを喋らせよう!
私たちは、オウム事件の真相究明を求めます
このまま麻原彰晃を死刑執行していいのでしょうか?
麻原に適切な治療をほどこし、ほんとうのことを喋らせましょう
麻原彰晃の死刑執行はカウントダウンと言われていますが、地下鉄サリン事件の動機など、
真相は解明されたとはいえません。
東京拘置所の記録によると、麻原は、一審の期間中に意志の疎通が不可能となったそうです。
控訴審においても、裁判所は刑訴法にのっとった精神鑑定を行わないまま訴訟能力ありとみなし、弁護団が指定した控訴趣意書の提出期日の前日に控訴を棄却しました。
日本には三審制があるにもかかわらず、戦後最大の刑事事件の首謀者とされる麻原裁判は
三審まで審理が尽くされていないのです。
2006年に控訴審弁護団の依頼により面会をした精神科医の意見書では、麻原は詐病ではなく、突然の大きな音にも無反応なほど重度の意識障害であり、適切な治療によって精神状態の改善及び訴訟能力の回復が見込まれると報告されています。
麻原に適切な治療をおこない、審理をしなおし、教祖としての道義的・道徳的責任について言及させ、一連の事件について、真実を語らせるべきではないでしょうか。
オウム事件の真相が永遠に闇に葬り去られることに、再発防止の観点からもわたしたちは反対します。